従業員の健康で豊かな生活を保持するために「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」が厚生労働省より公表されました。
「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」が公表されました。
厚生労働省により、「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」が公表されました。
「治療と職業生活の両立等支援対策事業」(平成25年度厚生労働省委託事業)における企業を対象に実施したアンケートによると、仕事を持ちながら、がんで通院している方は、約32万5千人にも上るそうです。今後、職場における高齢化が進むことが予想される中で、事業場において、疾病を抱えた労働者の治療と職業生活の両立への対応が必要となる場面はさらに増えていくでしょう。
このガイドラインは、事業場が、がんなどの疾病を抱える方々に対して、適切な就業上の措置や治療に対する配慮を行い、治療と職業生活が両立できるようにするため、事業場における取組などをまとめたものです。従業員の健康で豊かな生活を保持できるような職場をつくっていきましょう!
ガイドラインのポイント
治療と職業生活の両立支援を行うための環境整備として、
○ 労働者や管理職に対する研修などによる意識啓発
○ 労働者が安心して相談・申出を行える相談窓口を明確化
○ 時間単位の休暇制度、時差出勤制度などを検討・導入
○ 主治医に対して業務内容などを提供するための様式や、主治医から就業上の措置などに関する意見を求めるための様式を整備
などがあげられています。
また、治療と職業生活の両立支援の進め方については、
○ 労働者が事業者に支援を求める申出(主治医による配慮事項などに関する意見書を提出)
○ 事業者が必要な措置や配慮について産業医などから意見を聴取
○ 事業者が就業上の措置などを決定・実施
を勧めています。
さらに参考資料として、がんに関する基礎情報や、がんの労働者に対して留意すべき事項も分かりやすくまとめています。
また新しく、脳卒中、肝疾患に関する留意事項についても追加されました。
◆ 詳しくは治療と職業生活の両立について (厚生労働省)へ