消費生活相談事例 海外宝くじ
当選したと錯覚させる海外宝くじのエアメール
相談概要
海外から、「おめでとうございます。 あなたは一等賞金を獲得されました」と、自分の名前が印刷された当選者への手紙が届いた。「銀行への手続をするため海外より日本にくるため電話をかける 」とか、「深呼吸をしてリラックスしてください」などと書いてある。海外宝くじを買ったことなどないが、電話がかかってくるのではないかと不安。本当に当選したのだろうか。
アドバイス
文面の中に実際の受取人の氏名を記載し、あたかも宝くじが当選したように錯覚させ、賞金を受け取るための申込金などの名目でお金を支払わせる手口です。1回2,000円から3,000円の申込金を郵便為替またはクレジットカードで支払うよう指示されている場合がほとんどですが、一度クレジットカードの番号を知らせてしまうと、その後毎月引き落とされてしまう危険性もあります。海外宝くじを国内で買ったり売ったりすることは刑法で禁止されており、むやみに関わると罪となる可能性もあるため絶対に手を出さないでください。中には10年以上クレジットカードで手数料を支払い続けていた事例や、手数料を支払うために年金を担保に借金までしていた事例もあるようです。ご家族など周りの高齢者が被害にあっていないか、気に留めることも大切です。
また、今後も次々に同様のエアメールが届くことが予測されますが、受け取りたくないということであれば開封せず受取拒否で送り返してもよいですし、処分しても構いません。
刑法187条(富くじ発売等)
- 第187条 富くじを発売した者は、2年以下の懲役又は150万円以下の罰金に処する
- 2 富くじ発売の取次ぎをした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する
- 3 前2項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、20万円以下の罰金又は科料に処する