楽しく、おいしい食事の工夫
家族や仲間と一緒だと、食事はもっと楽しくなる
- 会話がはずむ明るい食卓
家族みんながそろった食卓は、団らんの場として欠かせないばかりか、家族の健康状態を互いに知るためにも重要な場です。多くの人が経験しているように、家族または気のおけない仲間と一緒に語らいながら楽しい食事をとれば、一人きりで食べるよりもおいしく、充実した気分で食事を楽しむことができるでしょう。
健康おかざき21計画策定時のアンケートでは、同居家族が日に1回以上一緒に食事ができるのは、「毎日が楽しい・どちらかといえば楽しい」人では3人に2人、全体では2人に1人でした。 - 食卓はコミュニケーションの場
子どもだけで食事をとる「孤食」が増加しています。「孤食」は栄養素摂取の偏りが心配されるだけでなく、「欠食」を招く要因のひとつです。
「子どもの食生活についてのアンケート」によれば、お父さんと一緒に食べたい理由として注目したいのは、「楽しい」「その日の出来事などを話したい」「話がはずむから」という答えが多いことです。
つまり、単に一緒に食事をとりたいのではなく、子どもたちが家族とのコミュニケーションを望んでいる、ということです。 - 食事づくりに子どもの頃から参加しよう
子どもの頃から、買い物や食事づくり、そして、後片付けに至るまで体験させることにより、食生活に関する知識や技術を自然に身につけさせて、食事の楽しみを理解させていくことが必要でしょう。
主食・主菜・副菜を基本に、食事 のバランスを
米に野菜、魚や肉などには、それぞれ異なる「おいしさ」があるように、含まれる栄養素もさまざまです。
主食・主菜・副菜をバランスよく組み合わせ、「おいしい」と「健康」を獲得しましょう。
(1)多様な食品を組み合わせましょう
組み合わせの妙によって栄養バランスを作り上げる食事の鍵が、主食・主菜・副菜の三つの料理をそろえることです。
- 主食…米、パン、めん類などの穀類で、主にエネルギーの供給源となるものです。
- 主菜…魚や肉、卵、大豆製品などを使った料理で、主にたんぱく質の供給源となるものです。
- 副菜…野菜、海藻、きのこなどを使った料理で、主食と主菜に不足するビタミン、ミネラル、食物繊維などを補う役割を果たしています。
健康おかざき21計画では野菜をたくさんとること(一日あたりの摂取量を300グラム)を目標としています
300グラムの野菜とは、両手にあふれるくらいの野菜がおおむね300グラムです。
- トマト(握りこぶし大のもの)1.5個
- にんじん(中くらいの大きさ)1.5本
- ブロッコリー(中くらいの株)1.5株
- たまねぎ(握りこぶし大のもの)1.5個
- きゅうり(長さ20センチメートル程度のもの)3本
(2)いろいろな調理方法で、おいしく健康に
旬の野菜や魚は、安くておいしく、栄養価も抜群です。調理方法を変えて、異なった味や食感を楽しみたいですね。
同じ食材でも調理方法を変えることで別の顔になります。 豆腐を例に挙げると、生のままなら冷奴や豆腐サラダ、水切りして油で焼くと豆腐ステーキ、油で揚げると厚揚げ、煮ると煮込み豆腐などいろいろあります。
煮物、汁物なら野菜がたくさん食べられる
煮物や汁物の長所は、食材の体積が小さくなって、一度にたくさん食べられることと、食材の味が別の食材にしみ込んで、調和的なおいしさが生まれることです。
ただし、長時間火を通すことで、ビタミンやミネラルが失われたり、煮過ぎによって塩分のとりすぎにならないよう注意しましょう。
サラダやあえ物、酢の物でビタミンCを補給
サラダや生ものは、ビタミンCの残存率が高いのが最大の長所です。
鮮度のよいものを選び、殺菌作用のある酢やレモンなどと組み合わせて食べましょう。