過去の展覧会 開館25周年記念「水木しげる 魂の漫画展」

最終更新日令和3年10月19日ページID 033778

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開館25周年記念企画展

 水木展ちらし表

 会期:令和3年7月31日(土曜日)から 9月26日(日曜日)まで

このたび、岡崎市美術博物館では開館25周年を記念して企画展「水木しげる 魂の漫画展」を開催いたします。
 水木しげる、本名・武良茂(むらしげる)は、1922年に生まれ、2015年11月に惜しまれながら亡くなるまで、その93年間の生涯を現役で在り続けました。鳥取県境港で幼少期を過ごした茂は、武良家に出入りしていた近所の“のんのんばあ”に連れられて見た『地獄極楽絵図』に心を奪われ、以来、目に見えない世界に魅入られるようになります。
 その後、成年となった茂は戦地に召集され、激戦地・ラバウルで理不尽に多くの命が失われていく様を目の当たりにするとともに、自身も片腕を失い、生と死の境をさまよう壮絶な体験をします。復員後、茂は、この過酷な体験からますます見えない世界に注目し、魂や妖怪たちが往来する世界に創作のヒントを見出すようになるのです。
 40歳を過ぎた遅咲きのメジャーデビューを果たすまでの極貧生活時代から、押しも押されもせぬ超人気作家になってからも、水木しげるは片腕で独自の画風を模索し続けながら、かつて失われた命への慰めと、この世に生きる人々へのメッセージともいえる作品を全身全霊で描き続けました。
 そう、水木しげるの世界には「魂」が宿っているのです。
 「ゲゲゲの鬼太郎」に代表される妖怪漫画で有名になった水木ですが、ユーモアと皮肉、想像力あふれる短編の数々や、己の体験を基にした誰にも真似できないリアルな戦記物など、妖怪以外の漫画作品においても高い評価を得るようになります。また、近年発見された、デビュー前に描いたスケッチや絵の数々からもその画力の非凡さがうかがわれ、漫画家としてのスケールの大きさを改めて世に知らしめています。
 本展覧会は漫画家・水木しげるのこうした多才な画業に迫り、その作品の尽きない魅力を改めて探求しようとするものです。作品一つ一つに込められた「魂」を存分に味わっていただければ幸いです。

開館時間

10時から17時

休館日

毎週月曜日、8月10日(火曜日)、9月21日(火曜日)
*ただし、8月9日(月曜日・振休)、9月20日(月曜日・祝)は開館

観覧料

一般: 1,200円

中学生以下:無料

主催

岡崎市美術博物館、NHK名古屋放送局、NHKエンタープライズ中部

後援

愛知県教育委員会

企画協力

水木プロダクション

制作協力

NHKプロモーション

展示構成

プロローグ 水木しげる劇場 ~波乱万丈人生紙芝居~

第1章 武良茂アートギャラリー ~少年天才画家あらわる!~
 少年時代から非凡だった武良茂の絵画作品の数々。
第2章 水木しげる漫画研究 ~片腕で生み出す独自の画法~
 水木漫画ができるまでの舞台裏公開!

 手帳、スクラップブック、人物スケッチ、筆と絵の具。
第3章 水木しげる人気三大漫画 ~鬼太郎/悪魔くん/河童の三平~
 代表作である三作品の誕生秘話と時代と共に歩む作品の人気に迫る。
第4章 総員玉砕せよ! ~壮絶な戦争体験記~
 自らの悲惨な戦争体験を描いた作品は後世に残すべき日本人の遺産。

 作品原稿、ラバウルでのスケッチ、太平洋艦隊のプラモデル他を展示。
 【当館の所蔵する戦時資料も併せて展示】
第5章 溢れる好奇心 人物伝

 近藤勇、ヒットラー、そして南方熊楠。

 独自の視点で個性的な人物を描いた水木しげる。
第6章 短編に宿る時代へのまなざし
 多彩な短編作品には時代を映しだす「ほがらかなニヒリズム」が貫かれている。
第7章 妖怪世界へようこそ
 妖怪画(カラー/モノクロ)、ブロンズ像、フィギュアなどを展示。
第8章 人生の達人 水木しげる
 初公開作品であり事実上の絶筆となった「虫の絵本」や、

 名言の数々と有名キャラクターが合体した作品を展示。
エピローグ 水木しげるインタビュー映像~好きなことをやりなさい~

トークイベント 

「コロナから改めて考える目に見えないものの存在」

講 師  飯倉義之氏(國學院大學准教授)

             島田尚幸氏(あいち妖怪保存会共同代表)

聞き手   今泉岳大(当館学芸員)

日 時   9月4日(土曜日)午後2時から3時30分

 ギャラリートーク (中止)

日 時   8月15日(日曜日) 

       9月18日(土曜日)

             各日とも午後2時から
担 当  当館学芸員

同時開催 

【サテライト企画展-おかざき妖怪発掘プロジェクト】 今よみがえる!おかざき妖怪の森-化け猫からオカザえもんまで

(1) 特別展示「今よみがえる!おかざき妖怪の森-化け猫からオカザえもんまで」
 内容/岡崎の妖怪にまつわる伝承や説話を取り上げ、美術家・松岡徹によるビジュアル化した妖怪画とともに紹介します。

      また、オカザえもんによるオカザえもんの妖怪画や岡崎アマビエの原画をコーナー展示します。
 場所/岡崎市美術博物館1階ギャラリー
 

(2) ワークショップ 〈クイズラリー「恩賜池を探索して妖怪を探そう」〉
 内容/美術博物館のそと、恩賜池などを探索してそこに隠れた妖怪を探してみよう。

     全部見つけた人は受付で答え合わせをして景品をゲットしよう。
 場所/岡崎中央総合公園恩賜池周辺
 

(3) 岡崎にまつわる妖怪情報募集「教えて!あなたの近くにいる妖怪」
 内容/ 市民の皆様が知っている、また身の回りにいる妖怪についての情報を募集します。

      実際の伝承や説話から、それぞれが想像する身近なものまで、また怖い妖怪から

      かわいくて面白い妖怪まで自由で幅広い視点で教えてください。また妖怪のイラストや絵も併せて募集します。

      応募してくれた妖怪の情報は「水木しげる 魂の漫画展」会期中に美術博物館に掲示します。展覧会と併せて是非ご覧ください。

掲示/会期中のみ

 

 

関連資料

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お問い合わせ先

美術博物館

電話番号 0564-28-5000ファクス番号 0564-28-5005

〒444-0002岡崎市高隆寺町峠1番地
開館時間 10:00から17:00まで(最終の入場は16時30分まで)