過去の展覧会 「名取春仙 役者を描く」
展覧会
会 期: 令和4年4月9日(土曜日) から5月15日(日曜日) まで
名取春仙(なとり・しゅんせん 1886から1960)は、大正から昭和前期にかけて行われた新版画の出版において、
歌舞伎役者や舞台俳優を描いた役者絵を手がけて人気を博しました。色鮮やかで写実的な春仙の作品は、
江戸時代の浮世絵の伝統を受け継ぎながらも新しい時代の表現が加わった、近代の役者絵といえます。
そして役者の容貌や所作、舞台の美しさをとらえた作品は、歌舞伎の贔屓筋に愛好されました。
本展では春仙の代表作である《創作版画春仙似顔集》《春仙似顔集追加》を中心に、近年当館に収蔵された
春仙の役者絵全49点を一斉にお披露目いたします。
開館時間
休館日
観覧料
主催
岡崎市美術博物館
企画協力
展示構成
序 新版画前夜
名取春仙をはじめ数々の作家が作品を制作し、いま注目を浴びる「新版画」。
新版画は、浮世絵の 技術を用いた新しい芸術作品の創造を目指して、大正時代から昭和前期に版元である渡辺庄三郎が出版したものです。
渡辺庄三郎が新版画の版行に至るまでには、明治時代以降の木版画をめぐる動向が影響したと言われています。
新版画が誕生するまでの木版画の流れを、岡崎市が所蔵する作品や資料により概観します。
名取春仙 役者を描く
名取春仙は明治19年(1886)に山梨県に生まれ、東京で育ちます。
久保田米僊、金僊に学び、新しい傾向の日本画を志して无声(むせい)会に参加、東京美術学校日本画撰科に入学するも
中退します。その後東京朝日新聞に嘱託として入社し、夏目漱石ら人気作家の新聞小説の挿絵を手掛けて人気を博しまし
た。そして大正時代になると、春仙の役者絵を見た渡辺庄三郎に声をかけられ、新版画の制作に取り組み始めます。
その代表作が、《創作版画春仙似顔集(そうさくはんがしゅんせんにがおしゅう)》と《春仙似顔集追加(しゅんせんにがおしゅ
うついか)》です。
この2つのシリーズを中心に、近年当館が収蔵した春仙の作品全49点を一挙に公開します。
スペシャルレクチャー
内 容 春仙の生まれ故郷にあり、国内随一の春仙作品のコレクションを誇る南アルプス市立美術館。
同館で春仙を長年研究されてきた講師による、特別なレクチャーです。
日 時 5月1日(日曜日) 午後2時から午後3時まで(予定)
講 師 矢野晴代氏 (南アルプス市立美術館学芸員)
会 場 当館1階展示室(開始時刻までに展示室入口前にお集まりください)
参加費 無料(※ただし、当日の観覧チケットが必要です)
ワークショップ
「かさねおしスタンプでプチ版画体験」
スタンプを重ねて捺してプチ版画体験。どんな絵ができるかは完成してからのお楽しみです。
日 時 開館時間中随時
会 場 当館1階ホワイエ
参加費 無料
ギャラリートーク
担 当 当館学芸員
会 場 当館1階展示室
参加費 無料(※ただし、当日の観覧チケットが必要です)
お問い合わせ先
美術博物館
電話番号 0564-28-5000 | ファクス番号 0564-28-5005
〒444-0002岡崎市高隆寺町峠1番地
開館時間 10:00から17:00まで(最終の入場は16時30分まで)