過去の展覧会 「レアリスムの視線-戦後具象美術と抽象美術」

最終更新日令和6年3月17日ページID 039599

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過去の展覧会  「レアリスムの視線-戦後具象美術と抽象美術」

会 期: 令和6年1月27日(土曜日) から 令和6年3月17日(日曜日) まで


もくじ

  1. みどころ
  2. 開館時間・休館日・観覧料
  3. 展覧会構成・出品リスト
  4. 関連イベント

みどころ

  •  「レアリスム」という複雑に交叉する概念をキーワードに、様々な「現実」の表現を概観。
  •  戦後の具象・抽象美術を西欧・日本と幅広くご紹介。多様なスタイルをお楽しみください。
  • 美術ファン必見!ビュフェ、ジャコメッティ、藤田嗣治、具体美術協会など美術ファンの心をくすぐる作家多数出品!
     

「レアリスムの視線」チラシ

(画像をクリックするとチラシがご覧いただけます)

 美術用語としての「レアリスム」という言葉は、日本語では「写実主義」と訳されてきました。しかし、レアリスムは必ずしも具象表現だけを指すのではなく、現実を追求して内側の芸術性を追求していく抽象表現も含まれるのです。本展は、この「レアリスム」というキーワードから戦後の具象・抽象美術を読み解くものです。具象美術では主に、ベルナール・ビュフェらが参加した「時代の証人者」というグループに焦点を当てます。抽象美術では非定形を志向した前衛芸術運動「アンフォルメル」と、この運動と関係した「具体美術協会」を取り上げるとともに、抽象表現主義の画家に影響を与えた「シュルレアリスム」を紹介します。また、欧米の美術運動に影響を受けつつも、独自に発展してきた日本の様相を概観していきます。戦後の芸術家たちがどのように「現実」を追及したのか、是非ご高覧下さい。


開館時間・休館日・観覧料

名称 レアリスムの視線-戦後具象美術と抽象美術
主催 岡崎市美術博物館、中日新聞社
会場 岡崎市美術博物館
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日、2月13 日(火曜日) ※ただし、2月12 日(月曜日・祝日)は開館
観覧料 一般[高校生以上]1,200円(1,100円)、小中学生 600円(550円)

*展覧会限定フリーパス「Limi‐pass(リミパス)」は1,800円
*( )内は20名以上の団体料金

*各種障がい者手帳の交付を受けている方とその介助者1名は無料

*未就学児は無料 
*岡崎市在住・在学の小中学生は無料(要証明書) 














 

展覧会構成・出品リスト    


出品リストはこちら


第1章 具象美術の台頭 時代の証人者たち

 本章では、主にフランスを舞台に活躍した具象美術を代表する芸術家をご紹介します。特に、日本ではこれまでほとんど言及されてこなかった、ベルナール・ビュフェやアンドレ・ミノーらが参加した、「オム・テモワン(時代の証人者)」というグループ、そしてほぼ同時期に企画された「時代の証人画家展」という、ピカソや藤田嗣治らが参加した展覧会に焦点を当て、現実をどのように作品として表現したのか、という視点で紹介いたします。2つの大戦が芸術家たちに与えた影響は計り知れません。「具象という枠組みで現実を捉えた画家たちの作品にフォーカスを当てます。

〔主な展示作品〕

  • ベルナール・ビュフェ《花と道化役者》1968年 ベルナール・ビュフェ美術館蔵
  • フランシス・ベーコン《スフィンクス》c.1953年 豊田市美術館蔵
  • アルベルト・ジャコメッティ《鼻》1947年 大阪中之島美術館蔵
     

第2章 アンフォルメル美術

 本章では、ピエール・スーラージュ、サム・フランシス、アンフォルメル美術の主唱者であるミッシェル・タピエとも交流のあった「具体美術協会」を取り上げ、現実を「抽象」という枠組みで、「現実」をどのように捉えていったのかを考えます。時代と呼応しながら変革した美術のスタイルの変遷を辿ります。

堂本尚郎《絵画》1957年 岡崎市美術博物館蔵

堂本尚郎《絵画》1957年

岡崎市美術博物館蔵

〔主な展示作品〕

  • ピエール・スーラージュ《絵画1969年5月26日》1969年 アーティゾン美術館蔵
  • 堂本尚郎《絵画》1957年 岡崎市美術博物館蔵
  • 白髪一雄《無題》1959年 豊田市美術館蔵
  • 元永定正《作品2》1959年 兵庫県立美術館蔵
     

第3章 シュルレアリスム運動

 当館のコレクションを中心に、シュルレアリスムの美術を紹介します。シュルレアリスム運動は、モダニズムの発展に欠かせない芸術運動であり、その後の抽象表現主義やアンフォルメルにも少なからず影響を与えたと言えるでしょう。本章では、当館のコレクションの中でも随一の作品をご紹介しております。シュルレアリスムの画家たちは、どのように「現実」を捉えていたのでしょうか。

クルト・セリグマン《メムノンと蝶》1942年 岡崎市美術博物館蔵

クルト・セリグマン《メムノンと蝶》1942年

岡崎市美術博物館蔵

〔主な展示作品〕

  • クルト・セリグマン《メムノンと蝶》1942年 岡崎市美術博物館蔵
  • サルバドール・ダリ《ダリの太陽》1965年 岡崎市美術博物館蔵
  • マックス・エルンスト《森》1927年 岡崎市美術博物館蔵
  • ジャン・アルプ《星座》1932年 愛知県美術館蔵
     

第4章 日本の様相

 本章では、欧米の美術運動の流れに呼応して、独自に発展してきた日本の様相を概観していきます。現実社会を風刺した北川民次、1950年代の激動する戦後社会において、若い画家たちの新しいリアリズム運動が高揚するとともに、「アンフォルメル旋風」に代表される戦後のアメリカやヨーロッパで展開される現代美術の動向が紹介される逆風の中で、新しい時代の日本画を求めたグループである「匹亜会」。「具体美術協会」のメンバーとして活躍した元永定正の作品の中でも、「アンフォルメル風」と言われたスタイルを乗り越え、シンプルでありながら力強い画面に到達した作品をご紹介いたします。「現実」から出発した戦後具象・抽象美術を考えるにあたって日本ではどのような展開があったのかその一例を見ていきます。
〔主な展示作品〕

  • 北川民次《平和な闘争》1964年 刈谷市美術館蔵
  • 堀尾実《フォト・コラージュ》1967-72年 名古屋市美術館蔵
  • 元永定正《作品Funny》1967年 三重県立美術館蔵

     

関連イベント

講演会(事前申込制)

「1950年代の美術―線描絵画とアンフォルメルを中心に」
講師:尾﨑信一郎氏(鳥取県立美術館整備局 美術振興監)

  • 日時:2月18 日(日曜日)午後2時~3時30 分
  • 場所:当館1階セミナールーム
  • 参加費:無料
  • 申込締切:2月2日(金曜日)必着
  • 定員:50 人(応募多数の場合は抽選)
     

トークサロン@YOUR TABLE (事前申込制)

展覧会や作品について、担当学芸員と気軽にお話しませんか?
併設のレストラン、「YOUR TABLE」にてケーキとドリンクをご用意してお待ちしております。

  • 日時:2月22 日(木曜日)午後3時30 分~4時30 分
  • 場所:館内レストランYOURTABLE
  • 参加費:一人2,000 円(ワンドリンク+ケーキ付)
  • 申込締切:2月2日(金曜日)必着
  • 定員:10 人(応募多数の場合は抽選)
     

ギャラリートーク

  • 日時:2月12日(月曜日・祝日)、3月9日(土曜日) 各日とも午後2時~午後3時
  • 会場:当館1階展示室
  • 参加費:無料(※ただし、当日の観覧チケットが必要です)
  • 担当:当館学芸員

 

 

関連資料

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お問い合わせ先

美術博物館

電話番号 0564-28-5000ファクス番号 0564-28-5005

〒444-0002岡崎市高隆寺町峠1番地
開館時間 10:00から17:00まで(最終の入場は16時30分まで)