市長定例会見(令和3年7月19日開催)
令和3年7月19日に開催された市長定例会見です。
内容は以下のとおりです。
1 冒頭あいさつ
新型コロナウイルスワクチン接種の状況についてお知らせします。
7月16日に45歳から49歳の約3万1千人のかたに接種券を発送しました。これまでに、1回目の接種をされたかたが約11万1千人、2回目の接種をされたかたが約5万4千人となっており、順調に接種が進んでいます。
本市においては、国からのワクチン供給量に応じて、年齢区分ごとに順次、接種券を発送しており、また、基礎疾患をお持ちのかたや家族に重篤な基礎疾患をお持ちのかたなどの特別な事情があるかたには、年齢階層の順番を待つことなく、お申し出に応じて接種券の早期発送を行っています。
今後も市民の皆様にスムーズに接種をしていただけるよう努めていきます。
64歳以下のかたの接種時期については、ワクチンの供給量などを踏まえて、それぞれの自治体の判断で接種の順番を決めていますが、本市では専門家会議を設置して医学・疫学を始め専門的な見解を伺い、その議論をふまえて接種計画を立てています。
先日、16歳未満の子どもさんの取り扱いをどうするか、専門家会議の中で議論をしました。
特に副反応の頻度が高いとされる16歳未満については、現段階では、日本に住む子どもの副反応についての実例が少ないこともあり、接種券の発送時期の結論は出ていません。しかしながら、子どもさんご自身、そして保護者の皆さんがご判断いただくために、接種券を早く発送することを目標にするのではなく、ワクチン接種のメリット、デメリットなどの情報をしっかりお伝えすることを目指すべきである、という点について一致しました。
今後、副反応の頻度が高い年齢階層の接種状況や、先行して接種券を発送した自治体の状況など、可能な限り安全で安心なタイミングを見極めた上で進めていきたいと考えています。
市民の皆さんには専門家会議の意見などを踏まえ適切なタイミングでお知らせしますので、もう少しお待ちいただきますよう、お願い申し上げます。
2 令和2年度決算の概要について
説明資料「令和2年度決算状況について」
一般会計の決算の概要について
令和2年度の一般会計の決算を端的に申しますと、“健全な財政状況を維持している”ということです。
歳入歳出差引額から翌年度へ繰り越すべき財源を除いた実質収支額である、「純剰余金」は、53億2,839万円の黒字、貯金にあたる「財政調整基金」の令和2年度末の残高は、目安としている100億円を上回る、120億5,671万円となりました。
「純剰余金」約53億円のうち、35億円は、「財政調整基金」へ積み立てることで、令和3年度末残高の確保を図り、市税収入の減や今後の財政需要に備えていきたいと思っています。
また、借金にあたる「市債残高」は、前年度と比較して、3億円減となる622億5,877万円となりました。
歳入・歳出の概要について
歳入の概要
歳入は、1,781億4,893万円となりました。
特に、歳入全体の40%を占める市税は、固定資産税などの増があるものの、それを上回る市民税法人などの減によって、前年度対比99.3%、4億6,889万円の減収となる、708億2,886万円となりました。
歳出の概要
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症対策事業を実施するとともに、市民生活を支える基本施策の充実を図り、持続可能なまちづくりを推進しました。
歳出決算額は、コロナ禍の影響により、花火大会などの開催を見送る一方で、国による1人10万円を給付する特別定額給付金給付事業などを実施したことにより、過去最高となる、1,709億6,907万円となりました。
目的別の決算額を見ますと、特別定額給付金の支出に伴い、総務費が、歳出全体の33%となる、562億5,379万円と最も大きく、次いで民生費、土木費、教育費、衛生費の順となりました。
性質別の決算状況を見ますと、目的別の決算額と同様に、特別定額給付金の支出に伴い、補助費などが、歳出全体の31%となる、527億1,350万円と最も大きく、次いで、社会保障制度の一環として、生活を維持するために支出される経費である扶助費は、全体の17%を占めており、295億2,786万円となりました。
道路や橋りょうなど公共土木関係施設、学校等文教施設、消防設備などの建設事業に要する経費であります普通建設事業費は、181億7,489万円となりました。
新型コロナウイルス対策を積極的に実施した上で、福祉や医療、防災や教育といった基本施策は、しっかりと取り組みながら、道路、橋りょうなどのインフラや小中学校などの公共施設の整備など、投資的事業にもバランスを取りながら実施できていると思っております。
主な事業としましては、本市南部の拠点として、個性的で魅力あふれる街づくりを進めていく岡崎駅東地区整備、優れた景観と魅力的な水辺空間を活かした都市空間を創造していく乙川リバーフロント地区整備、市営住宅のひばり荘、陣場荘、大池荘、大平荘を集約移転する建て替えである市営五本松住宅の建設、市民に第3種公認陸上競技場を始めとした質の高いスポーツの場を提供する龍北総合運動場の整備、せきれいホールや総合学習センターの大規模なリニューアル工事、特別定額給付金の給付や新型コロナウイルス感染症対策協力金の交付、GIGAスクール構想を実現するため、小中学校において、1人1台のタブレット型情報端末の導入などを行いました。以上が、一般会計の決算の概要です。
今後の取り組みについて
令和2年度は、「市民の生活を守り、さらなる賑わいを生み出す予算」と位置付け、市民が楽しく・快適に暮らすことができるまちとなるよう、防犯・防災、福祉、環境、コミュニティ、教育など市民生活を支える基本施策の充実を図りつつ、持続可能なまちづくり・賑わいのあるまちづくりを推進する予算を編成していました。
しかしながら、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という、未曾有の事態に直面する状況の中、市民の皆様の命や健康を守るため、新型コロナウイルス感染症対策を市政における最優先課題と位置付け、国や県の感染症対策に加え、本市独自の対策として、保健所体制の強化、新生児特別給付金の給付、プレミアム付商品券の販売、給食費の無償化、水道基本料金の減額など、「感染拡大防止策」と「経済対策」の両輪を実施することにより、市民の皆様の生活や事業者の皆様の事業継続を支えてきました。
新型コロナウイルス感染症拡大の収束に向け、重要な鍵を握るのが絶大な感染抑制効果が得られるワクチン接種です。
本市のワクチン接種は、4月中旬から開始した高齢者施設入所者への接種を皮切りに、順次、接種対象者を拡大し、ワクチン接種を進めてきていますが、東京都に4回目の緊急事態宣言が発出されるなど、依然として、感染拡大の収束の兆しが見えていません。
そのため、今後も引き続き、市民の皆様の命と暮らしを守り、事業者の皆様の事業継続を支えるための施策を、最優先に取り組む一方で、魅力ある持続可能なまちづくりを進めていくために、社会経済情勢の変化などに留意しつつ、財政調整基金の残高確保に努めることや、市債残高に注視しながら、中長期的な財政収支の見通しを持って、安定的な財政運営の取り組みを推進していきます。
3 令和2年度決算の概要について(一般会計・特別会計、財務部長説明)
「令和2年度 決算の概要」に沿って、一般会計及び特別会計の決算の概要について説明します。
説明資料「令和2年度決算の概要」
令和2年度決算の概要について (1ページ)
一般会計
左から順に、予算現額(当初予算に補正予算と繰越額を加えたもの)、歳入決算額、歳出決算額は記載のとおりで歳入歳出差引は71億7,986万円となりました。
ここから、翌年度へ繰り越した事業の充当財源を引きました53億2,839万円が純剰余金です。
特別会計
12会計の決算の合計で、金額は記載のとおりで、8億976万円が純剰余金(実質収支)です。
過去3年間の一般会計決算状況(3ページ)
過去3年間の決算額、純剰余金、財政調整基金への積立の状況です。
右から2列目の財政調整基金積立金額ですが、平成30年度が30億円、令和元年度が25億円、令和2年度は35億円となっています。
会計別歳入歳出決算状況表(4ページ)
一般会計と各特別会計の予算現額と決算額の状況です。
一般会計決算額調(5ページ)
一般会計の歳入歳出の款別の予算現額と決算額の状況です。
歳入
主なものについて説明します。
「1款 市税」は、決算が予算を約3億9,000万円上回りました。内訳として、市民税は約2億4,800万円、固定資産税は約1億400万円、それぞれ予算を上回っています。
「16款 国庫支出金」「23款 市債」は、予算に対して決算が下回っていますが、令和3年度へ繰越した事業の充当財源が収入されていないことが主な要因です。
歳出
差引欄は、予算残額を表しています。
その中には、「翌年度に繰り越した事業費」と、「予算執行後の不用額」が含まれています。
差引欄の合計約91億2,700万円の内訳は、令和3年度に繰り越した事業費が約39億円、予算執行後の不用額が約52億円となっています。
主なものについて説明します。
「3款 民生費」は、約16億2,500万円の予算残額ですが、国民健康保険及び介護保険の特別会計への繰出金、障がい児通所給付費などで不用額が出ています。
「4款 衛生費」は、約13億6,100万円の予算残額ですが、予防接種事業などの繰越があるほか、感染症発生防止・医療関連事業、病院事業会計への負担金や水道事業会計への補助金などで不用額が出ています。
「8款 土木費」は、約30億9,400万円の予算残額ですが、国の補正予算に伴い3月補正に計上しました、柱町線や若松線の整備事業、鉄道駅バリアフリー化推進事業などの繰越があるほか、市営住宅新築工事請負費などで不用額が出ています。
市税決算状況・一般会計性質別歳出内訳(6ページ)
過去3年間の市税の決算状況と一般会計の性質別歳出内訳です。
市税決算状況
市税全体の決算額は、令和2年度の一番下の計にあるとおり、約708億2,900万円で、前年度対比、0.7%、約4億6,900万円の減となりました。
主な税目について説明します。
「市民税」は、全体で前年度対比、3.0%、約9億4,500万円の減となりました。
その内訳は、「個人」は、全体の8割を占める給与所得者の給与の増加及び納税義務者数の増加により、0.8%、約2億1,500万円の増があったものの、「法人」が、法人税割の税率引き下げや機械を始めとした製造業の企業収益が減少したことにより、25.2%、約11億6,000万円の減となったことによるものです。
「固定資産税」は、全体で、前年度対比、1.2%、約3億4,600万円の増となりました。
主な理由として、「家屋」の新増築の増加により、前年度対比、3.0%、約3億4,600万円の増となったことによるものです。
一般会計性質別歳出内訳
前年度と比較しますと、主に「人件費」、「物件費」、「補助費等」、「積立金」が増加、「普通建設事業費」、「繰出金」が減少しています。
増加となった項目ですが、「補助費」は、前年度対比、365.1%、約413億8,100万円の増となりました。新型コロナウイルス感染症対策に係る特別定額給付金、新型コロナウイルス感染症対策協力金、プレミアム付商品券利用促進事業費負担金、新生児特別給付金などの増のほか、工場等建設奨励金などの増によるものです。
次に減額となった項目ですが、「普通建設事業費」は、前年度対比、35.1%、約98億2,700万円の減となりました。市営住宅の建替や龍北総合運動場の整備運営などの増があるものの、藤田医科大学岡崎医療センターの整備に対する救急医療拠点施設整備支援、小中学校のエアコン整備、市営住宅平地荘の整備などの減によるものです。
4 令和2年度決算の概要について(病院事業会計、岡崎市民病院事務局長説明)
説明資料「令和2年度決算の概要」
病院事業会計の決算概要について(7ページ)
令和2年度は、岡崎市民病院と岡崎市立愛知病院の2病院体制でスタートしましたが、令和2年10月14日をもって愛知病院を閉院したため、10月15日以降は、市民病院のみの運営となりました。
事業の状況
入院延患者数は18万8,368人で前年度対比36,055人の減少、1日平均患者数は528人、外来延患者数は27万4,310人で前年度対比28,002人の減少、1日平均患者数は1,137人です。
収入支出決算状況
収入・支出の決算額を前年度決算額と対比したもので、消費税込みで記載をさせていただいています。
1行目「収益的収入及び支出」の、令和2年度収入の決算額は240億4,956万3,960円で前年度対比約4億6,619万円の減少です。
次に、表の右側の令和2年度支出の決算額は248億8,254万7,864円で前年度対比約10億5,759万円の減少です。
次に、最終行の「資本的収入及び支出」の収入の決算額は12億3,212万9,553円で前年度対比約24億9,854万円の減少、支出の決算額は20億50万4,354円で前年度対比約24億645万円の減少です。
最近3箇年間の収益的収入及び支出の状況
こちらは、消費税抜きで記載させていただいています。直近3年の状況は、それぞれ記載のとおりです。
令和2年度の決算については8億4,833万2,575円の純損失となりました。
5 令和2年度決算の概要について(水道事業・下水道事業会計、経営管理課長説明)
説明資料「令和2年度決算の概要」
水道事業会計の決算概要について(8ページ)
事業の状況
給水戸数は16万 5,533戸で前年度対比2,830戸の増、給水人口は38万 5,469人で前年度対比2,230人の増、水道の普及率は、99.9%となっています。
4行目の「年間の配水量」は、4,204万 8,841立方メートルで前年度対比約73万4,000立方メートルの増。
水道料金収入の基となります「年間の有収水量」は、83万4,000立方メートル増の4,114万2,773立方メートルで有収率は97.9%です。
収入支出決算状況
収入・支出の決算額を前年度決算額と対比したもので、消費税込みで記載をさせていただいています。
1行目「収益的収入及び支出」の収入の決算額は77億23万7,635円で前年度対比 約1億4,972万円の減です。
表の右側の支出の決算額は72億1,000万7,146円で前年度対比約4億8,667万円の増です。
最終行の「資本的収入及び支出」の収入の決算額は20億 571万8,274円で前年度対比約4億8,133万円の増に対し、支出の決算額は47億8,116万2,592円で前年度対比約5億6,795万円の増です。
最近3箇年間の収益的収入及び支出の状況
こちらは「純利益」を税抜きで記載させていただいております。
令和2年度の差引は前年度と比較し約6億6,634万円減の2億4,284万4,482円の純利益となっています。
下水道事業会計の決算概要について(9ページ)
事業の状況
接続戸数は14万2,810戸で前年度対比1,222戸の増、接続人口は32万8,241人、前年度対比1,066人の減、普及率は89.1%となっています。
4行目の年間の総汚水処理水量は3,701万6,858立方メートルで前年度対比約135万3,000立方メートルの増。
下水道使用料収入の基となります「年間の有収水量」は約72万6,000立方メートル増の3,311万2,714立方メートルで有収率は89.5%です。
収入支出決算状況
収入・支出の決算額を前年度決算額と対比したもので消費税込みで記載をさせていただいています。
1行目「収益的収入及び支出」の収入の決算額は93億7,751万5,738円で前年度対比約2億920万円の減です。
表の右側の支出の決算額は84億5,148万6,433円で前年度対比約4,889万円の増 です。
最終行の「資本的収入及び支出」の収入の決算額は61億4,739万2,380円で前年度対比約4億8,020万円の増に対し、支出の決算額は97億824万7,197円で前年度対比約7億5,319万円の増です。
最近3箇年間の収益的収入及び支出の状況
こちらは「純利益」を税抜きで記載させていただいています。令和2年度の差引は前年度と比較し約2億7,597万円減の6億5,092万3,374円の純利益となっています。
関連資料
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