市長定例会見(令和3年8月20日開催)
令和3年8月20日に開催された市長定例会見です。
内容は以下のとおりです。
1 冒頭あいさつ
新型コロナウイルス感染症の第5波の到来を受け、8月8日より愛知県に適用中の「まん延防止等重点措置」の9月12日までの延長が決まり、当初、重点措置の対象区域外となっていた本市も8月21日から、対象区域に追加されることとなりました。
本市では、8月に入って新規感染者が急増しており、17日に77人、18日も70人、そして昨日19日には過去最多の102人の感染が確認されるなど、これまでにない非常に厳しい状況に強い危機感を抱いております。
措置対象区域となったことを受け、飲食店における午後8時までの営業時間短縮や酒類の提供禁止の要請など、厳しい対策が求められます。市の施設につきましても、利用時間を原則午後8時までに短縮いたします。
市民・事業者の皆様には、長きにわたる対策や行動自粛で、慣れや疲れを感じておられるかたも多いかと思いますが、不要不急の外出自粛やマスクの正しい着用、こまめな手指消毒、3密の回避など、基本的な対策の徹底に今一度ご協力をいただくようお願い申し上げます。
本日、午後6時より、名鉄東岡崎駅周辺およびJR岡崎駅周辺におきまして、基本的な感染防止対策の徹底についての呼びかけを、主に市幹部職員で編成した人員体制で実施いたします。
ワクチン接種については、8月18日時点で、65歳以上の約90%が1回目、約82%が2回目の接種を終え、7月以降は高齢者の発症者が減少傾向になっており、一定の効果が出始めたと感じております。
また、12歳以上の市民全体では、1回接種が約45%、2回接種が約36%と、概ね順調に進んでおり、今月17日に16歳から29歳へ接種券を発送したことで、16歳以上の市民への発送が完了しました。
今回の第5波では、若い世代の感染が目立っていることからも、今後、若い世代への接種をできる限り迅速に進めてまいりたいと思います。
しかしながら、ワクチン接種が広く行き渡るには、まだしばらくの時間がかかりますので、気を緩めずに、引き続き一人ひとりが感染リスクを下げる行動を心がけていただきたいと思います。
安心な日常生活と活力ある社会経済活動を取り戻すため、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
それでは、9月定例会に補正予算を計上して実施予定の主な事業について、ご説明申し上げます。ここで説明する各事業はいずれも、本市の独自の新型コロナウイルス感染症対策として実施するものです。
2 新型コロナウイルス感染症回復患者転院受入協力金交付事業について
新型コロナウイルス感染症の入院患者のうち、厚生労働省の退院基準を満たすものの、引き続き入院によるケアが必要な患者については、新型コロナウイルス感染症で入院した病院に留まることが多く、それによって、新型コロナウイルス感染症に対応した病床の確保に影響が出ています。
そのため、新型コロナウイルス対応病床の確保に向けた対策の一つとして、「新型コロナウイルス感染症回復患者転院受入協力金」を新たに交付することで、体制の強化を図ります。
退院基準を満たした岡崎市在住患者の、最初の転院先として受け入れを行った市内の医療機関に対して、患者1人につき、1日2万円、最大15日分の協力金を交付いたします。
3 新型コロナウイルス感染症関連業務に従事する民間医療の従事者への応援金について
新型コロナウイルス感染症の第5波が到来している中、医療機関の従事者の皆さまにおかれましては、根本的治療方法が確立されていない中で、医療現場の最前線に立ち、自らの感染リスクを顧みず、心身に相当の負担を抱えながらも、強い使命感を持って業務に従事されています。
感染症の拡大防止・収束という大きな問題に立ち向かい、併せて、欠かすことができない、通常診療にも当たっている皆さまに対し、感謝と応援の気持ちを込めて応援金をお届けしたいと考えています。
具体的には、岡崎市内に立地する民間の、医科の医療機関を対象に、そこで働くすべての従事者約12,600人のかたにひとり5,000円の商品券を配布します。
なお、本市は、幸田町と一つの医療圏を形成し、平時から連携して医療体制を整えているため、本事業は幸田町と協調して行います。
本事業を通じ、今後も各医療機関のご理解とご協力をいただきながら、強い危機感を持って新型コロナウイルスの感染拡大防止と医療体制の確保に努めてまいります。
4 キャッシュレス決済ポイント還元事業について
新型コロナウイルスの感染拡大により、厳しい経営状況が続く飲食店等への支援に主眼を置いた消費喚起策として実施するものです。
本年7月に、同様の事業を1カ月間実施した結果、市民の皆様、来街者の皆様のご協力により、約2億円の消費を生み出し、短期間で大きな経済効果が得られましたので、再度の実施を計画させていただくものです。
対象業種につきましては、前回対象とした飲食店に加え、宿泊業、タクシー業、代行運転業を追加し、支援の幅を広げてまいります。
ポイントの還元率につきましては、前回と同様の20%とし、実施期間は、感染状況を考慮しながらの判断となりますが、例年であれば一年のうちで消費活動が最も活発となります12月に実施することを念頭に準備を進めてまいります。
5 バスツアー事業及び着地型旅行商品開発における観光事業者への支援について
新型コロナウイルス感染症の影響を、大きく受けている観光事業者等を支援するため、2つの事業を実施してまいります。
1つめの「観光バスツアー支援事業」につきましては、市内の観光バス事業者を利用して団体ツアーを実施した場合、ツアーを実施した事業者に対し、バスの借上料を助成するものでございます。併せて、市内の飲食店をご利用いただいた場合は、飲食代を助成いたします。
助成額ですが、市外から出発し本市を巡るツアーは、バスの借上料の1/4(最大3万円)を、本市内から出発し市内外を巡るツアーは、バスの借上料の1/2(最大6万円)を補助金として交付いたします。
また、ツアーの昼食などで、市内飲食店で食事、若しくはケータリングをした場合、その飲食代について最大1万円を補助します。
事業費は、総額で1000万円を見込んでおります。
次に、「着地型旅行商品開発事業」についてご説明いたします。
当事業は、岡崎市内に事業所のある旅行事業者から家康公ゆかりのスポットを含めた観光周遊ルートを募集し、提案のあった事業者に協力金を交付するものです。
この事業では、2023年1月から始まる大河ドラマ「どうする家康」を見据え、多くの観光客の皆さんに「岡崎へ来てよかった」と言っていただける周遊ルートの案を期待しております。
提案のあったルートは、審査会において審査を行い、優秀ルート、優良ルートには賞賜金を交付いたします。
更に、優秀ルートを実際に旅行商品として催行した場合は、一部を助成いたします。
助成額ですが、提案事業者への協力金は1事業者あたり10万円、賞賜金は、優秀ルート40万円、優良ルート20万円で、それぞれ最大3提案まで。優秀ルートを実際に旅行商品として催行した場合は、対象経費の2/3(最大50万円)を交付します。
事業費は、570万4千円を見込んでおります。
今回の事業は、観光事業者を支援するものではありますが、大河ドラマの放送により、市内でも未だ見いだせていない場所を発掘して新たな観光ルートとして、次につなげる事業でもあります。
市内の旅行事業者から、家康公の新たなスポットを入れた旅行商品の提案を期待し、市民の皆様とともにコロナを乗り越えて、大河ドラマを起爆剤とした市の活性化を目指して参りたいと思います。
以上、説明させていただいた各事業につきましては、9月岡崎市議会定例会に補正予算を計上し、可決後に実施する運びとなります。