市長定例会見(令和3年11月15日開催)
令和3年11月15日に開催された市長定例会見です。
内容は以下のとおりです。
名古屋鉄道株式会社との「東岡崎駅の第2期整備に関する基本協定」の締結について
(資料はこちらのページからご覧ください。)
このたび、東岡崎駅の第2期整備として、橋上駅舎、駅の南北をつなぐ自由通路、バスターミナル及び駅ビルを整備することについて名鉄と合意し、本日付けで基本協定を締結いたしました。
東岡崎駅周辺地区については、「誰もが使いやすい にぎわいの交流拠点」を整備コンセプトとする「北口駅前広場整備計画」を平成21年度に策定し、名鉄との協働により整備を進めてまいりました。
これまでに第1期整備として東改札、ペデストリアンデッキ、東岡崎駅前広場及び明大寺交通広場など、駅東側の整備が完了しており、今回合意した第2期整備により、北口全体の整備が実現することになります。
協定の概要
基本協定は、2つに分けて締結をしております。
1 名鉄名古屋本線東岡崎駅の交通施設整備事業〔第2期分〕に関する基本協定
一つ目は、橋上駅舎や南北自由通路など、鉄道関係の交通施設を整備するための基本協定です。
北口と南口をつなぐ自由通路を設置し、これに合わせて現況の地下改札を東改札と同様に橋上駅舎へ改築します。これまでは階段で地下改札へ降りていただく必要がありましたが、整備後はエスカレーターやエレベーターにより改札まで移動していただくことが可能となり、市民の皆様や本市を訪問される方々にとって使いやすい駅に生まれ変わるものと考えております。
また、橋上駅舎の整備費については、市が設置する南北自由通路に接続するために既存の地下改札を橋上駅化するという本事業の趣旨を踏まえまして、既存の駅舎から新たに機能が増強される部分を名鉄が負担することとしています。
2 名鉄名古屋本線東岡崎駅における北口駅前広場及び駅ビル整備事業に関する基本協定
二つ目は、バスターミナルや駅ビルを整備するための基本協定となります。
都市再開発法にもとづく市街地再開発事業として実施することを予定しており、国や県の補助金を活用しながら、駅直結で乗り換えがしやすく、本市の玄関口にふさわしい新たな賑わいやおもてなしの空間を整備する事業となります。
また、北口駅前広場整備計画では、これまで東岡崎駅に不足していた待ち合わせやイベントなど多目的に使える空間を「にぎわい広場」として整備することとしており、駅ビルと一体的に整備することを検討してまいります。
さらに、駅前道路を横断する地下道については、駅ビルに直結する立体横断施設として再整備することを予定しており、バリアフリーで駅前道路を横断し、そのまま駅ビルや改札口を利用していただける動線を確保してまいりたいと考えています。
整備スケジュール
令和4年度に市街地再開発区域を都市計画決定し、令和5年度に市街地再開発事業の施行認可、工事実施協定の締結と橋上駅舎整備着工、令和6年度に駅ビルの解体を開始する予定となっています。その後、橋上駅舎の工事がある程度進みましたら、令和9年度に新駅ビル建設に着工し、令和10年度に橋上駅舎の完成、令和11年度に新駅ビルの完成を予定しています。
最後になりましたが、橋上駅舎及び南北自由通路などの交通施設整備については、今年度から2カ年で実施している橋上駅舎整備のための調査設計が完了後、事業費等を算定・精査してまいります。整備スケジュールにありますように、令和5年度に事業費や市と名鉄の負担額を定めた工事実施協定の締結を予定しています。
また、北口駅前広場及び駅ビル整備については、今後名鉄が調査設計を進め、市と協議のうえ具体的な整備計画を策定していく予定です。
太陽の城跡地の活用に関する最終素案の公表について
(資料はこちらのページからご覧ください。)
太陽の城跡地活用の検討につきましては、4月から10月末までの約半年の間に、各種団体や中学・高校・大学の学生の皆様、さらには市議会議員の皆様などとの意見交換会やアンケートを通じて、約2,800人もの皆様から意見をいただくことができました。
今回の意見聴取では、毎回ゼロベースから意見を伺うのではなく、意見をいただく毎に前回までの意見聴取の結果を基に意見を求める、いわゆる「積み上げ方式」を採用してきたことが大きな特徴と考えています。
そうした意見聴取の結果を踏まえ、事業の方向性についての最終素案としてまとめ、本日公表させていただきます。
それでは、発表資料添付の「最終素案」の2ページから7ページをご覧ください。こちらには、市民の皆様からいただいた様々な意見を列記しました。
当初は、「現行計画どおり実施」か、「全く何もしない、いわゆる中止」、または「計画変更」の3つの選択肢を想定していました。
しかし、整理していくと、ほとんどの方の意見が「計画変更」を求めるものであり、まちづくりを自分事と捉えた、積極的な意見であったと感じました。
例えば、愛知教育大学附属岡崎中学校の3年生からは、現行計画にある分割式の室内ホールに、屋根付きの半屋外の芝生エリアを併設することで、泰平の祈りなど、河川空間との一体的な利用をイメージした提案をいただき、彼らはこの提案が実現したらぜひ利用したいと言ってくれました。
この意見に代表されるように、今回の取り組みにより市民の皆様の関心や愛着を高めることに繋がったと考えられ、計画変更は跡地活用のみならず、まちづくりとしてもより良い方向への変更であり、私の目指す市民参加型市政の趣旨に沿った形で創り上げられたものと考えています。
殊に観光都市など、人をお迎えする場所は、地元の人々に愛されていないと成り立たない、逆に地元から愛されない場所はすぐにすたれてしまうと思います。
市民意見聴取を踏まえた新たな方向性
8ページをご覧ください。
いただいたご意見について、連想されるキーワードで整理したものが、こちらとなります。向かって左側が現行計画で求めていたもの。それに対し右側が新たに求められるものとして意見をいただいたものです。
9ページをご覧ください。
今回、いただいた意見の多くは、「コンベンションだけではもったいない。特別な利用ができるだけでなく、子どもや高齢者、障がいをお持ちの方など、あらゆる方が日常的に利用できる場所であって欲しい」というものでありました。
これらは、専用の施設いわゆるハード整備が無くても、プログラムや簡単な備品など、いわゆるソフトで叶えられるものも多いことから、これらを踏まえ、現行計画を前提とした上で、市民意見を反映した柔軟な活用ができるよう、現行計画のアップグレードを図っていきたいと考えています。
続いて、10ページをご覧ください。
現行計画のアップグレードとしては、1年365日賑わいを創出する場づくり、水と緑の河川空間や本市固有の歴史文化と一体となった整備、子どもから高齢者、障がいをお持ちのかたまで誰もが居心地の良い空間づくり(まちなかオアシス)、リアルとバーチャルの融合によるハイブリッド型、これら4点を現行計画に加えることで実現を目指してまいります。
それぞれの詳細は11ページ以降をご確認いただきたいと思いますが、現在の素案では、岡崎城への眺望や乙川を始めとする自然との繋がりといった、本市固有の財産を活かすために、「大屋根の半屋外空間」を活用した、岡崎ならではの演出を可能とするオンリーワンのコンベンションができるようイメージしたこと、そして、アフターコロナを見据えた上でデジタル技術による仮想空間の活用と現地でのリアルな体験の両面を兼ねるハイブリッド型の施設とすることで、リモート会議に加え、大画面と映像技術を用いた科学学習に応用できたり、花火や大樹寺、額田の自然をPRすることで「次は本物を見てみたい!」といった観光にも繋げたりすることをイメージした点が大きなポイントです。
15ページをご覧ください。
ここでは、具体的なアップグレードを示しています。大きく現行計画を変えなくても十分、いただいた意見が実現できることが理解いただけるのではないかと思います。なお、こちらで示した施設の広さは、現時点の素案であり、決定したものではありません。詳細は、今後詰めていくことになります。
16ページをご覧ください。
市民の皆さんからいただいた意見を積み上げてきた結果をイメージ図としたものです。中間報告から施設の配置や形状が変わってきています。なお、こちらもイメージであり、先ほどの施設の広さや導入する機能によって変わってくることをご承知おきください。
17ページには大屋根の半屋外空間の参考例を紹介させていただきました。
今後の予定
今後は、市民の皆様からいただいた意見をまとめた、この素案について、更に意見をいただき、最終案としてまとめ、11月30日の12月議会定例会の提案説明において公表する予定です。
それに向け、11月20日土曜日17時から、図書館交流プラザりぶらホールにおきまして、フォーラム「どうする太陽の城跡地」を開催します。お手元の報道発表資料をご覧ください。(資料はこちらのページからご覧ください。)
当日は、第1部にて私からこの最終素案をご説明させていただき、その後、第2部では乙川リバーフロント地区まちづくりデザインアドバイザーのかたから、専門家の目線による、素案の実現に向けた意見やご提案をいただきます。
なお、当日は「Slido (スライドゥ)」というコミュニケーションツールを用いて、会場の皆様がご自身のスマートフォンやタブレットを使って気軽に意見を述べることができる環境をご用意します。
参加に事前申込は不要です。当日、直接会場までお越しください。