Q.応急手当の必要性について知りたい。
回答
私達は、いつ、どこで、突然のけがや病気に襲われるか分かりません。救急車を待つ間、また病院へ行くまでの間に応急手当をすることで、けがや病気の悪化を防ぐことができます。特に心臓や呼吸が止まった傷病者への処置は1分1秒を争います。岡崎市内では119番通報してから救急車が到着するまでに平均約7分かかります。救急車が来るまで何もしなければ、助かる命も助からないことになります。そこで、そばに居合わせた人による応急手当が必要になるのです。
応急手当でも特に重要なのが一次救命処置と呼ばれる「心肺蘇生法」と「AEDの使用」です。
心肺蘇生法とは、胸骨を圧迫し、人工呼吸をすることによって、止まってしまった心臓や呼吸の動きを助ける方法です。心臓や呼吸が止まった傷病者に対して心肺蘇生を行った場合には、行わなかった場合に比べて、命が助かる可能性が大きく違ってきます。総務省消防庁の調査によると、市民による救命処置を受けた傷病者は、受けなかった傷病者に比べて約2倍の生存率の上昇を認めました。
突然に心臓が止まるのは、心臓が細かくふるえる「心室細動」によって生じることが多く、この場合には、できるだけ早く心臓に電気ショックを与えることが重要で、細動を取り除き(除細動)、心臓本来の動きを取り戻せることがあります。
AED(自動体外式除細動器)は、この電気ショックを行うための機器です。自動的に心室細動かを解析して、電気ショックが必要かどうかを判断し、音声メッセージで電気ショックが必要か否かを指示してくれますので、一般の人でも簡単で確実に操作することができます。