災害時の医療救護体制
大規模災害発生の医療体制は、限られた医療資源でより多くのかたの救護を行うため、通常とは異なります。
震度6弱以上の地震が発生した場合、市内の診療所・薬局は一時的に閉鎖され、医師・歯科医師・薬剤師・看護師などのスタッフは市内に設置される「医療救護所」や「後方支援病院」で医療救護にあたります。
ケガ等の重傷度・緊急度によって、医療救護所・後方支援病院・災害拠点病院で役割分担して対応しますので、ご理解とご協力をお願いします。
医療救護所とは?
災害時、応急処置を中心とした医療救護活動を行う場です。
南海トラフ地震の被害想定を基に市内10か所の中学校が候補地となっていますが、実施の被災状況に応じて設置場所を決定します。
候補地は、福岡中学校、六ツ美中学校、六ツ美北中学校、竜南中学校、南中学校、美川中学校、城北中学校、矢作中学校、矢作北中学校、北中学校です。
【医療救護所で行うこと】
1.トリアージ 短時間に多くの患者が訪れるため、患者のトリアージ(治療の優先順位を決める行為)を行います。
2.応急処置 優先順位の高い患者から順に応急処置を行います。軽症の方は処置が受けられない場合もあります。
3.後方支援病院や災害拠点病院への搬送判断
中等度~重症患者を後方支援病院や災害拠点病院(岡崎市民病院、藤田医科大学岡崎医療センター)に搬送するための手配・調整を行います。
後方支援病院とは?
医療救護所では対応できない重症者等の治療と、必要に応じて患者を災害拠点病院等へ搬送する拠点となる病院です。
藤田医科大学岡崎医療センター、岡崎南病院、宇野病院、三嶋内科病院、愛知医科大学メディカルセンター、冨田病院が後方支援病院です。
災害拠点病院とは?
重症・重篤な傷病者を受け入れる、災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う病院で、愛知県が指定しています。
岡崎市では岡崎市民病院、藤田医科大学岡崎医療センターが指定されています。
災害時医療体制に関するQ&A
Q 直接後方支援病院は災害拠点病院に行ってはだめ?
A 軽傷のかたは、まずは医療救護所へ。
災害時の医療資源は限られるため、擦り傷などのケガは避難所の自主防災組織で応急処置、出血を伴うケガや骨折の疑いでも話せる・歩ける場合は医療救護所へ。後方支援病院や災害拠点病院がより重症なかたの対応に専念できるよう、重症以外のかたは直接行かないようにお願いします。
Q 医療救護所に行けば、普段の薬をもらえるの?
A 普段から使用する薬は、3日分程度の備蓄をしましょう。
医療救護所は発災後72時間までの応急処置を実施するために設置されます。備蓄の医療資材は限りがあるため、かかりつけ医療機関のような処方はできません。避難が長期化する場合は、医療チームが避難所を巡回する際の処方や、ライフライン復旧後にかかりつけの医療機関・薬局での処方が想定されます。普段から使用する薬は、3日分程度備蓄しておきましょう。
Q お金や保険証が手元にないけれど、医療を受けられる?
A 災害に伴うケガなどは、手元にお金や保険証がなくても医療が受けられます。
定期受診のため医療機関を受診したいが被災により保険証が手元に無い場合、保険証以外のもので本人確認を行うなどの対応で医療を受けることができます。
ただし、災害救助法が適応される災害の場合で被害状況など一定の条件があります。
災害時の備えは、日頃から・・・
・災害時に必要な日用品として、普段から使用する薬があるかたは3日分程度、保険証や診察券、お薬手帳、感染対策グッズもまとめておきましょう。
・家具の固定や窓ガラス飛散防止フィルムなどで、ケガをしないようにしておきましょう。
・寝室に懐中電灯や靴を置いておき、就寝中の地震に備えましょう。
・自分や家族に病気があるかたなどは、日頃から近所同士で交流をしておき、いざというときに助け合える関係を築いておきましょう。
・家族で災害時の避難先や連絡方法を決めておくことで、慌てずに避難行動ができます。
・一般的な応急救護の知識や救急セットがあると、いざという時に役立ちます。
・災害に関する情報を入手するために、おかざき防災緊急メール「防災くん」の登録をしておきましょう
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