ビスタライン(大樹寺から岡崎城を望む歴史的眺望)
ビスタラインとは
ビスタラインの「ビスタ」は「眺望・展望」を意味し、大樹寺と岡崎城を結ぶ約3キロメートルの直線を「ビスタライン」と呼んでいます。
これは徳川三代将軍家光が、寛永18年(1641)、家康の十七回忌を機に、徳川家の祖先である松平家の菩提寺である大樹寺の伽藍の大造営を行う際に、「祖父生誕の地を望めるように」との想いを守るため、本堂から三門、総門(現在は大樹寺小学校南門)を通して、その真中に岡崎城が望めるように伽藍を配置したことに由来しています。
また、歴代の岡崎城主は、天守閣から毎日ここに向かって拝礼したとも伝えられています。
時は移り、岡崎城も再建されましたが、大樹寺から岡崎城を望む歴史的眺望は往時のまま(約380年前)で、門越しに望む岡崎城は、まるで額の中の絵のようです。
●「大樹寺から岡崎城天守を望む歴史的眺望」パンフレット
※画像をクリックすると拡大して閲覧できます。
●岡崎市行政アドバイザー・レポート
愛知教育大学名誉教授
岡崎市文化財保護審議会会長 新行 紀一
※役職等は平成22年当時
岡崎市内の「歴史的景観」の維持のために(平成22年3月19日)(PDF形式:609KB)
ビスタラインの位置や存在感を身近に体感できるようになりました

約380年の歴史を持つ、大樹寺から岡崎城を望む歴史的眺望(ビスタライン)は、法や条例による保全のための規制がないなかで、ライン上で生活される方々が眺望を遮らないように配慮して建築することで守られてきました。
こうした背景を踏まえ、市では平成22年度の策定を目指し景観法に基づく景観計画の策定作業を進めるなかで、ビスタラインを市民共通の資産として捉え、今後も引き続き、この景観を後世に引き継ぐべく、その保全の検討に必要な基礎的資料(平面図及び縦断図)の作成等を目的に測量調査を行いました。
大樹寺総門(現在は大樹寺小学校南門)の開口部の真ん中に岡崎城が望めるように、三門の前に視点場を設定し、視対象である岡崎城とを結ぶ眺望の軸線(約3キロメートル)を確定するとともに、交差する道路上にその位置を示す「ビスタライン」と明示した金属鋲(直径5センチメートル)を92箇所設置しました。

通常は大樹寺からしか確認できないビスタラインを、ライン上の各場所で確認し、体感することができます。ぜひ、その位置や存在感などを体感ください。
なお、作成した図面はまちづくりデザイン課で閲覧可能です。
ビスタラインの規制強化について
平成30年7月1日から大樹寺から岡崎城天守への眺望景観(通称:ビスタライン) の高さ規制が緩やかな規制(勧告)から強制力のある規制(命令)に移行しました。
大樹寺から岡崎城天守への眺望景観(通称:ビスタライン)の眺望景観保全について(PDF形式 130キロバイト)
※詳しい規制の内容は、下記リンクより「岡崎市の景観まちづくり」のページにて、「景観協議・届出のしくみについて」「 ⑶ 眺望景観保全地域」よりご確認ください。
リンク:岡崎市の景観まちづくり
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