岡崎石工品
岡崎石工品の始まりは室町時代後期に遡り、その後、安土桃山時代には、当時の岡崎城主が、城下町の整備のため河内、和泉の石工を招き、石垣や堀を造らせた際、この優れた技術を持った石工たちがそのまま住み移り、その技術技法に磨きをかけ春日型灯籠、六角雪見型等岡崎石工品の原型を作ったとされています。石材加工に適する優れた花崗石が近くで採取できたこともあり、19世紀の初めに29軒だった石屋は、市の中心部にあたる位置に「石屋町」を形成するなどして、19世紀の終わりには約50軒に増え、戦前、最盛期には350軒を数える程の隆盛をきわめました。
戦後、高度成長期に入り機械化が進み、作業効率が従来の手作業と比較して飛躍的に向上するとともに、道路整備の進展や自動車の急速な普及に伴い輸送力が大幅に向上し、販路の拡大に伴い、昭和42年に上佐々木町、昭和51年には稲熊町にそれぞれ「石工団地」を形成し、それぞれ岡崎石製品工業団地協同組合(現岡崎石工団地協同組合)と協同組合岡崎石製品工場公園団地を設立しました。
昭和53年には、これらの石工団地組合と団地外の業者で構成する岡崎石製品工業協同組合の3組合で岡崎石製品協同組合連合会が設立され、翌年の昭和54年8月3日に経済産業大臣から伝統的工芸品の指定を受けました。 当初の指定内容は「岡崎花崗岩」のみを原材料として指定していましたが、平成25年、指定の内容の変更の申出を行い、「岡崎花崗岩又はこれと同程度の品質の石」と改めるとともに、用途についても新たな種類を加えました。
優れた素材と高い技術力により全国的に有名となった岡崎の石工品として、現在、職業訓練法人岡崎技術工学院にて石材加工技術の訓練が行われ、今なお、匠の技が受け継がれています。
岡崎伝産指定品目
立燈ろう型
春日型、奥の院型、善導寺型、三月堂型、御苑型、太閣型、聚楽型、
御室型、蓮華寺型、泰平型、吉野型、江戸型、漏鷺型、利休型、
六窓庵型、柚木型、西の家型、桃山型、栄徳寺型、金華山型、平等院型、常夜燈など
雪見型
六角雪見型、丸雪見型、蘭渓型、古代雪見型、泉湧寺型、勧修寺型
置燈ろう型
岬型 、草屋型
生け込み型
寸松庵型、露地型、みよし型、織部型、水蛍、道標など
多重塔
五重の塔、七重の塔、九重の塔、十三重の塔
鉢物
菊鉢型、鉄鉢型、銀閣寺型、四方仏型、乱杭水鉢型、夏目型、銭型水鉢など
石塔類
宝塔、多宝塔、五輪塔、宝篋印塔
彫刻類
仏像、狛犬、きつね、かえる、たぬき、ふくろう、布袋、大黒、石製品小物など
鳥居
鳥居
岡崎市内の石製品組合の概要
名 称 | 所 在 地 | 電話番号 | 設 立 |
岡崎石製品工業協同組合 | 岡崎市花崗町5番地 | 0564-22-0455 | 昭和23年11月15日 |
岡崎石工団地協同組合 | 岡崎市上佐々木町梅ノ木48番地 | 0564-31-3823 | 昭和39年4月15日 |
協同組合岡崎石製品工場公園団地 | 岡崎市稲熊町赤松5番地11 | 0564-24-3369 | 昭和48年8月1日 |
岡崎石工品連合協議会 | 岡崎市上佐々木町梅ノ木48番地 | 0564-22-0455 | 令和3年4月1日 |
各組合ホームページ
- 岡崎石製品工業協同組合ホームページ(新しいウィンドウで開きます)
- 岡崎石工団地協同組合ホームページ(新しいウィンドウで開きます)
- 協同組合岡崎石製品工場公園団地ホームページ(新しいウィンドウで開きます)