市指定:彫刻 木造善導大師坐像
木造善導大師坐像
善導大師とされる僧形の坐像で、像高は約83.9cmです。膝上に両手を差し出し、左方は伏せ、右方は払子(後補)を執っています。この両手先は後補ですが、木造の寄木造で内刳を施し、玉眼を嵌入しています。円福寺は浄土宗西山派の開祖証空の弟子であり同派深草義の祖でもある円空立信が建長3年(1251)京都深草に真宗院を開いたことに始まります。正元元年(1259)後深草院の帰依を得て堂舎が整い、徳治元年(1306)猪熊綾小路に移り、伝来の本尊・祖影等を安置しました。その祖影の一つが本像にあたります。本像は、自然な流れの衣文が表現されており、両足部に出る三角形衣文やY字形(松葉形)衣文は初期慶派仏師作によく現れるものです。善導像の中では最古級の遺例であり、僧侶肖像として貴重なものです。
ふりがな | もくぞうぜんどうだいしざぞう |
指定(種別) | 岡崎市指定文化財(彫刻) |
員数 | 1軀 |
指定年月日 | 平成17年12月20日 |
所在地 | 岡崎市岩津町字檀ノ上 MAP(新しいウィンドウで開きます) |
所有者 | 円福寺 |
参考文献 | 愛知県史編さん委員会編『愛知県史 別編 文化財3 彫刻』愛知県、2013年、443ページ |
注意:文化財の概要については、新たな発見や再調査により記載内容が変更となる可能性があります。
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