県指定:彫刻 木造毘沙門天立像
木造毘沙門天立像
滝山寺本堂に不動明王坐像(市指定重要文化財)と対をなして安置されている毘沙門天立像で、像高は約150.3cmです。
毘沙門天は仏法を守護する四天王の内の北方を守護する多聞天の事で、多聞天が単独では福徳を授ける神として七福神にも数えられます。滝山寺縁起にも、「医王善逝左右の脇士の事、左は不動尊、右は毘沙門なり」と記されており、対をなす像として扱われています。カヤ材の一木造で彫眼とし、像表面には素地色の彩色が施されており、瞳や髭、衣、甲に墨描が認められます。瞋目の忿怒の表情、猪首の重厚な体貌、正面両足間で楔形を呈する裳裾などから平安時代後期のものと考えられます。足下の邪鬼はクスの一材から彫り出され、2頭を網状の褌で一括りにするなど、在地仏師の自由な創意が感じられる作例です。
ふりがな | もくぞうびしゃもんてんりゅうぞう |
指定(種別) | 岡崎市指定文化財(彫刻) |
員数 | 1軀 |
指定年月日 | 令和2年2月7日 |
所在地 |
岡崎市滝町字山籠 MAP(新しいウィンドウで開きます) |
所有者 | 滝山寺 |
参考文献 |
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注意:文化財の概要については、新たな発見や再調査により記載内容が変更となる可能性があります。
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