狂犬病について
我が国においては昭和33年以降、動物における狂犬病の発生は認められていませんが、世界各地ではいまだ狂犬病の流行が続いています。狂犬病発生地域に長期滞在するなど感染の可能性のある方は、ワクチンを接種するなど十分に準備をしましょう。
狂犬病の概要
病原体
狂犬病ウイルス
感染経路
感染している動物(イヌ、ネコ、スカンク、キツネ、コウモリなど)に咬まれることによって、唾液に含まれるウイルスが侵入し感染する。通常、ヒトからヒトに感染することはなく、感染した患者から感染が拡大することはない。
潜伏期
1から3か月
症状
知覚異常、疼痛、不安、頭痛、発熱、恐水発作、麻痺(発病すれば、ほぼ100%死亡)
治療
感染のおそれのある動物に咬まれた場合には、直ちに流水と石けんで傷を洗い、狂犬病ワクチンの接種を6回(0、3、7、14、30、90日目)受ける。発病した場合には、対症療法のみでほぼ100%死亡する。
予防
狂犬病の発生地に長期間滞在するなど感染の可能性の有る場合にはあらかじめ予防接種をうける。(1か月おきに2回、6か月後に1回接種する。)
狂犬病の存在する地域
一部の地域を除いて、全世界に分布
【狂犬病の発生していない地域】
台湾、オーストラリア、グアム、ニュージーランド、フィジー、ハワイ諸島、アイスランド、アイルランド、英国、スウェーデン、ノルウェー
1953年 | 1954年 | 1955年 | 1956年 | 1957年以降 | |
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死亡者数 | 3人 | 1人 | 0人 | 0人 | 発生なし(補足) |
犬の発生数 | 176頭 | 98頭 | 23頭 | 6頭 | 発生なし |
(補足)1970年に狂犬病発生地(ネパール)を旅行中犬に咬まれ帰国後発病、死亡した輸入症例が1例あり。
関連ホームページ
- 動物由来感染症を知っていますか?(新しいウィンドウで開きます)
- 国立感染症研究所ホームページ(新しいウィンドウで開きます)
担当 動物総合センター 電話番号 0564-27-0444