未成年とたばこ
未成年は、なぜたばこを吸ってはいけないの?
5月31日は世界保健機関(WHO)が定めた「世界禁煙デー」、また5月31日から6月6日は厚生労働省が定めた「禁煙週間」です。
たばこが健康に悪影響を与えることは医学的にも証明されており、受動喫煙(他人のたばこの煙を吸わされること)の害も考えると、喫煙は個人の嗜好だけでは済まされない問題です。
また、未成年の喫煙は未成年者喫煙禁止法でも禁止されています。 令和5年度に岡崎市内で行われたアンケートの結果によると、市内の16から18歳の0.5%は喫煙を経験しています。
それでは、未成年の喫煙はなぜいけないのでしょうか。
(1)たばこをやめたくてもやめにくくなる
喫煙開始年齢が若いと、その後の人生において喫煙本数が多くなり、ニコチン依存度がより重篤で、禁煙が成功しづらいという研究結果が出ています。
なかなかたばこがやめられないということは、喫煙年数や生涯で喫煙する量が多くなり、その結果、死亡や病気の発生のリスクが高まります。
(参照:2016年9月発表 厚生労働省 喫煙の健康影響に関する検討会報告書)
(2)大人になって吸うより、病気になりやすい
上のグラフは、たばこを吸い始めた年齢と肺がんの死亡率を比較したグラフです。
吸わない人を1とした場合、吸い始めた年齢が若いほど、肺がんで亡くなる割合が高くなっています 。
心身の発育発達が盛んな未成年者は、日々新しい細胞を生み出しています。この新しい細胞が、たばこの成分に触れることは、大人よりも有害物質の影響を受けやすいです。
(3)日常生活に影響が出る
たばこはがんなどの病気の原因になるだけでなく、吸ってすぐに体に影響を及ぼします。
上の図は喫煙前後の脳の血流を示しています。 色が赤いほどよく血液は流れています。 喫煙後赤い部分は減り、青い部分が増えています。
これは、脳にきちんと血液が流れていないということです。血液は全身をめぐっていますので、たばこを吸うことで、全身が血液不足になります。
血液が不足することによる身体への主な影響
● 酸素が全身にいきわたらないため、身長が伸びにくくなる
● 脳が酸素欠乏状態になるため、思考力や集中力が落ちてしまう→学力にも影響する!
● 身体全体が酸素欠乏状態になり、運動中もすぐに息切れしてしまう
未成年の喫煙は法律で禁止されています
未成年の喫煙は、未成年者喫煙禁止法によって禁止されています。
保護者のかたが、未成年のお子さんがたばこを吸っていることを知っていて、これをやめさせない場合は処罰の対象になります。
こちら(新しいウィンドウで開きます)のページもご参照ください。