知っておきたいがんのこと
4人に1人はがんでなくなる時代です
がんは日本人の死亡原因のワーストワンです。岡崎市においても同様にがんが死亡原因の約3割を占めています。がんにかかるリスクは年齢とともに増加します。そのなかでも特に多いのは男女とも大腸がん、胃がん、続いて肺がんです。これらの増加の背景には食生活、喫煙など生活習慣があると言われています。がんは「身近な病気」なのです。
がんから身を守る3つの方法
- がんを防ぐ生活の実施(がんを防ぐための新12か条参照(新しいウィンドウで開きます))
- 早期発見・早期治療
- 適切な治療
がんは「身近な病気」。しかし早期に発見すれば「治る病気」になってきています。 まずは一次予防、ご自身の生活習慣を見直しましょう。次に二次予防、定期的に検診を受けることでがんを早期に発見し、すぐに治療につなげましょう。職場や地域でがん検診受けていますか?1度も受けたことのないかた、しばらく受けていないかた、自覚症状がなくてもあなたの中にがんが潜んでいるかもしれません。症状が出てからでは遅いのです。早期に発見すれば間に合います。今回、みなさんにがんについて少しでも知っていただけるよう、各がん等の特徴と、もっともポピュラーながん検診等の内容についてご紹介します。
胃がん
最近は食生活の変化からか減少傾向にあるがんですが、依然として日本人に多いがんです。初期の段階でみつかれば5年生存率は95%以上と言われています。ただし、初期は自覚症状がほとんどないので、早期発見には定期的な検診は欠かせません。
検査方法
- 胃部エックス線撮影
空腹状態でバリウムを飲み、いろいろな角度からエックス線で撮影します。がんだけでなく、潰瘍やポリープもみつかることがあります。今はフルーツ味のバリウムもあり、比較的飲みやすくなっています。
- 胃内視鏡検査
口または鼻から胃の中に内視鏡を挿入し、胃の内部を観察します。検査で疑わしい部分が見つかれば、生検(組織を採取し、悪性かどうか調べる検査)を行う場合もあります。
肺がん
肺がんは増加傾向にあります。
背景には喫煙者の増加にあるといわれ、たばこを吸う人と吸わない人では肺がん発症率は4から5倍違うといわれています。
検査方法
- 胸部エックス線撮影
みなさん一度は行ったことがあるレントゲン検査です。肺がん検診は2名の医師で読影を行います。 - 喀痰検査
ヘビースモーカーなどリスクの高いと思われる方にのみ実施します。痰を採取し、はがれ落ちた肺がんの細胞が混じっているかどうか顕微鏡で調べます。
大腸がん
食生活の欧米化により増加傾向にあります。しかし、早期発見により、比較的負担の少ない内視鏡切除などで治すことも可能であり、検診による効果は非常に高いといえます。
検査方法
便潜血反応検査
大腸がんの初期症状は便に血が混じるため、自宅にて便を採取していただき、免疫便潜血検査法にてその有無を調べます。目にみえない少量の血液にも反応します。
子宮がん
他のがんと比較し、若い世代でもかかりやすいがんです。早期には自覚症状はほとんどありませんが、この時期にみつけ、治療することができれば100%に近い割合で治るといわれています。
検査方法
子宮頚部細胞診検査
特殊なブラシなどによって、子宮の細胞を採取し、数分で終了する簡単な検査です。正しく検診をおこなえるように、月経中と月経直後は避けた時期に行います。
乳がん
年々増加傾向にあります。食生活の欧米化や女性ホルモンのバランスの乱れが影響するといわれています。2年に1回がん検診を受けるとともに、日ごろから乳房に変化がないか(形、分泌物がないか、皮膚の状態など)気にかけるようにしましょう。
検査方法
マンモグラフィ検査(乳房エックス線検査)
乳房を挟み込み平らにして撮影します。乳房をぎりぎりまで押し付けることによって、被爆量を減らし、内部の構造を上手く写すことができるのです。痛いと言われるかたもいますが、痛みの感じ方は個人差があります。
肝炎
検査方法
がん検診
がんの初期は自覚症状がほとんどありません。岡崎市では、がんのリスクの高い40歳以上のかた(子宮がん検診は20歳以上)を対象にがん検診を実施しています。早期発見のため、ぜひご利用ください。詳しくは健康づくり・検診のページからご覧ください。検診は受けて終わりではありません。検診の結果、「要精検」と判定されたら迷わず精密検査をうけましょう。その結果「異常なし」と診断されることもありますし、がん以外の疾患が見つかることもあります。万一がんと診断されても早期治療ができれば怖がる必要はありません。せっかく受けた検診を無駄にしないようにしましょう。気になる症状がある場合は検診を待たずに直接医療機関を受診しましょう。