病院での禁煙支援(禁煙外来)
禁煙の健康効果
個人差はありますが、一般的には禁煙の期間により以下のような健康効果があるといわれています。
禁煙経過時間 | 効果 |
---|---|
20分 | 血圧や脈拍の正常化 |
12時間 | 血液中の一酸化炭素が正常化 |
2~3週間 | 心機能・肺機能が正常 |
1~9か月 | 咳・息切れ・疲れやすさの改善 |
1年 | 上昇していた冠動脈疾患のリスク半減 |
5年 | 脳卒中リスク半減 |
10年 | 肺がん死亡者が喫煙者の半分になる |
15年 | 冠動脈疾患のリスクが非喫煙者と同じレベルになる |
病院での禁煙支援(禁煙外来)
禁煙外来とは?
そもそも、禁煙がうまくいかないのはなぜでしょうか。
それは、意志が弱いせいではありません。
程度の差はあれ、喫煙者はニコチン依存の状態にあります。またたばこを吸うことが習慣化し、心理的にたばこに依存してしまうことも、禁煙を妨げる大きな原因です。
禁煙成功のためには、この2つの依存状態から抜け出さなくてはなりません。
「たばこをやめようかな」と思い立っても、誰の助けも借りずに禁煙できる人ばかりではありません。
「やめたいけど、なかなかやめられない…」そんな人を助けてくれるのが禁煙外来です。
禁煙外来では、医師や看護師の身体的・精神的なサポートにより、禁煙したい人を支援してくれます。
なお、一定の条件を満たせば保険適応で禁煙治療を受けられます。
市内の禁煙外来については一般社団法人日本禁煙学会のホームページをご覧ください。(新しいウィンドウで開きます)
保険適用で禁煙治療が受けられる人とは
以下のすべての要件を満たすこと
- ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)(PDF形式:7KB)でニコチン依存症と診断された者であること
- 35歳以上の者については、ブリンクマン指数(=1 日の喫煙本数×喫煙年数)が200 以上であること
※35歳未満はブリンクマン指数に関係なく適用 - 直ちに禁煙することを希望していること
- 「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療プログラムについて説明を受け、当該プログラムへの参加について文書により同意している者であること
- 前回の治療の初回診療日から1年経過していること
要件を満たさなかった人は
保険適用で禁煙治療を受けることは出来ませんが、自費での診療は可能です。
また、要件を満たさなかった人は、ニコチン依存度が低いということですから、禁煙成功へのハードルは低いと考えられます。
処方箋がなくても薬局等で購入できるニコチンパッチやニコチンガムを使用することで、禁煙の助けになることがありますので、薬剤師に相談してみるのもひとつの方法です。(禁煙に関する相談への対応の可否は、薬局等に直接お尋ねください)
禁煙サポート薬剤師がいる薬局は一般社団法人愛知県薬剤師会のホームページをご覧ください。(新しいウィンドウで開きます)
通院する期間は?お金はいくらかかる?
通院期間
12週間(約3か月)で、計5回の通院が標準的な治療です。
費用
処方される薬の内容によっても異なりますが、保険が適用されれば、約20,000円程度(3割負担の場合)の費用です。
保険が適用されない場合は、自費での診療を受けることもできます。
ちなみに、たばこ1箱=500円とすると、1日1箱たばこを吸う人の場合、3か月分のたばこ代は
500円×1箱×90日=45,000円
これが1年分だと、
500円×1箱×365日=182,500円
となります。
この金額に、この先たばこを吸う年数を積算してみれば、たとえ自費での診療となっても、おトクであることが分かります。
禁煙治療は、健康面を考えればもちろんのこと、経済的にもメリットがあることなのです。
禁煙外来はどこにある?
一般社団法人日本禁煙学会のホームページ 内(新しいウィンドウで開きます)で検索できます。