カンピロバクター食中毒にご注意ください。
近年、食肉や食鳥肉を生もしくは加熱不足な状態で食べたことが原因と考えられるカンピロバクター食中毒の発生が全国的に増加しています。先日、岡崎市内でも、食肉を十分に加熱しない料理の提供による食中毒が発生しました。
以下にカンピロバクター食中毒の特徴、注意点などを掲載します。カンピロバクターに対する知識を身につけ、食中毒を予防しましょう。
カンピロバクター食中毒とは
特徴
- 牛、鶏、豚等の腸管内に生息し、食肉や飲料水を汚染する。
- 少ない菌量で発症するため、処理直後の新鮮な食肉であっても食中毒を起こす。
- 潜伏期間(食べてから発症するまでの期間)は、1から7日と長い。
- 熱や乾燥に弱い。
原因食品
カンピロバクターに汚染された、生や加熱不十分な食肉(鶏の刺身、ささみ湯引き、牛生レバーなど)。
(補足)食肉のカンピロバクター汚染率(厚生労働科学研究安全確保研究事業「食品製造の高度衛生管理に関する研究」より)
鶏(鶏肉)100%、鶏(砂肝)66.7%、鶏(鶏レバー)66.1%、牛(肝臓)11.4%、牛(胆嚢内胆汁)25.4%
症状
- 発熱、頭痛、吐き気、腹痛、下痢など。
- 他の感染型細菌性食中毒と似ている。
- 多くは1週間ほどで治り、死亡例や重篤例はまれ。
カンピロバクター食中毒を予防するには
市民の皆様
- 食肉を生もしくは十分に加熱しない料理は食べない、注文しない。
- 肉を焼くときは、中心部まで十分に加熱(75度、1分以上)する。
- 焼肉店などでは、食べる箸と肉を焼く箸は別のものを使う。
食品関係業者の皆様
- 食肉を生もしくは十分に加熱しない料理は提供しない。
- 食肉や食鳥肉は中心部まで十分に加熱(75度、1分以上)する。
- 肉と他の食品との接触を防ぐ(二次汚染の防止)。
- 食肉を取り扱った後は、手をよく洗ってから他の食品を取り扱う。
- 調理器具を熱湯消毒し、よく乾燥させる。
- 客に肉を焼かせる場合、肉を焼く専用のトング、箸等を用意する。
提供を控えていただきたいメニュー
- 食肉(牛・鶏・豚)の刺身、たたき
- 牛・鶏の心刺
- 牛・鶏・豚の生レバー
- 生砂肝
- 生センマイ
- 牛・鶏・豚のレアステーキ
- 牛・鶏のユッケ
- 豚肉のカルパッチョ
- その他、牛・鶏・豚の肉または内臓を利用し、生または十分に加熱しない料理(あぶり・湯引き・湯通し等)
正しい知識を持ち、注意事項を守っていればカンピロバクター食中毒は予防できます。また、カンピロバクター食中毒を予防する方法は他の食中毒(腸管出血性大腸菌、サルモネラなどによる食中毒)の予防にもつながります。食中毒の起こらない、楽しい食生活を送れるよう、皆さんで努力しましょう。