よりよい睡眠を
質の良い睡眠はからだとこころの健康をつくります。
最近眠りにつきにくいな、熟睡感が得られないなと感じている方は、一度ご自身の生活リズムを振り返ってみましょう。
健康おかざき21計画(第2次)に見る岡崎市の目標と現状
目標 | 指標 | 目標値 | 実績値(H31年) |
---|---|---|---|
十分に休養できる人が増える | 睡眠による休養が十分とれていない人の割合 | 17.0%以下 | 34.6% |
過労働時間が60時間以上の人の割合 | 6.0%以下 | 7.1% | |
ストレスと上手に付き合える人が増える | 強いストレスを感じている人の割合 | 14.0%以下 | 16.6% |
産後2週間以上のうつ症状があったときに 専門機関に相談した人の割合 |
増加 | 3.1% |
(平成31年3月 健康おかざき21計画(第2次)中間評価報告書より)
こんな習慣ありませんか?
夕食後の濃いお茶やコーヒー
コーヒーなどに含まれるカフェインは、眠りを妨げるほか、利尿作用があり、
夜トイレに起きることにもつながってしまいます。
寝酒
お酒を飲むと眠りにつくまでの時間は短くなりますが、眠りが浅くなってしまいます。
寝る前の一服
たばこに含まれるニコチンは、寝つきを悪くし、睡眠の質が悪化します。
寝坊・夜更かし
体内時計がずれて、睡眠時刻が不規則になったり、夜型になったりします。
夜のテレビやスマホ
夜に眠気をもたらすメラトニンは、スマホ等の強い光の下では分泌を抑えられます。
長い昼寝
体内時計がずれて、睡眠時刻が不規則になったり、夜型になったりします。
睡眠と関連するホルモン
1.骨や筋肉を成長させる
2.脂肪を分解する
3.代謝を促し、けがを治したり、肌の調子を整える
もっとも多く出る時間は夜10時頃。成長ホルモンは子どもだけでなく大人にとっても重要な働きをします。
メラトニン
1.自然な眠気をもたらす
2.抗酸化作用により新陳代謝を促す
3.体の早熟を防ぐ
メラトニンは明るい光の下では分泌が抑えられます。眠るときはなるべく暗くしましょう。
セロトニン
1.気分が落ち込むのを防ぐ
2.攻撃性や衝動性を抑える
セロトニンは夜に分泌されるメラトニンの原料です。日中に光を浴びて、身体を動かすとたくさん分泌されます。
健康づくりのための睡眠指針 2014 ~睡眠12箇条~
(平成26年3月 厚生労働省健康局 健康づくりのための睡眠指針2014 より )
1. 良い睡眠で、からだもこころも健康に。
2. 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
しっかりと朝食をとることは朝の目覚めを促します。朝食摂取や適度な運動により、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつけることができます。
一方で、就寝直前の激しい運動や夜食の摂取は、入眠を妨げることから注意が必要です。
3. 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病の発症を予防できるとされています。
4. 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
寝つけない、熟睡感がない、早朝に目が覚めてしまう、疲れていても眠れない等の不眠症状は、こころの病の症状として現れることがあります。
また、睡眠による休養感が得られなくなると、日中の注意力や集中力の低下、頭痛やその他のからだの痛みや消化器系の不調などが現れ、意欲が低下することが分かっています。
5. 年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
適正な睡眠時間には個人差があります。また、年齢を重ねるごとに睡眠時間が少し短くなることは自然なことです。
日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番であるということを知っておくとよいでしょう。
6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
スムーズに眠りへ移行するには、自分にあったリラックスの方法を工夫することが大切です。
ヒトは体内の温度が下がっていくことで眠くなります。
寝室の室温が低過ぎると手足の血管が収縮して、皮膚から熱を逃がさず体温を保とうとします。
また、温度や湿度があまり高いと発汗による体温調節がうまくいかずに、皮膚から熱が逃げていきません。
どちらも、結果的に、身体内部の温度が効率的に下がっていかないために、寝つきが悪くなります。
就寝時は、自分が不安を感じない程度の暗さにすることが大切です。 ただし、暗闇が苦手な方は、 必ずしも真っ暗にする必要はありません。
気になる音はできる範囲で遮断する方がよいでしょう。
7. 若手世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
若年世代では、夜更かしの回数が多くなることが多く、体内時計がずれ、睡眠時間帯の不規則化や夜型化を招く可能性があります。
寝床に入ってから携帯電話、メールやゲームなどに熱中すると、長時間光の刺激が入ることで、眠りにつきにくく、さらに夜更かしの原因になるため、控えましょう。
8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
毎日十分な睡眠をとることが基本ですが、仕事や生活上の都合で、夜間に必要な睡眠時間を確保できなかった場合、午後の眠気による仕事の問題を改善するのに昼寝が役に立ちます。午後の早い時刻に30 分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的です。
9. 熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
年齢を重ねるとともに睡眠時間は短くなる傾向があります。
長い時間眠ろうと、寝床で過ごす時間を必要以上に長くすると、かえって睡眠が浅くなり、夜中に目覚めやすくなり、結果として熟睡感が得られません。
適切な睡眠時間を確保できているかを評価する上では、日中しっかり目覚めて過ごせているかも一つの目安になります。
また、運動は、眠りにつきやすいだけでなく、加齢により低下する日常生活動作(ADL)の維持・向上や、生活習慣病の予防にも効果があります。
ただし、過剰な強度の運動はかえって睡眠を妨げるため、まずは無理をしない程度の軽い運動から始めることがよいでしょう。
10. 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
寝つける時刻は季節や日中の身体活動量などにより変化し、一年を通じて毎日同じ時刻に寝つくことが自然なわけではありません。就床時刻はあくまで目安であり、その日の眠気に応じて「眠くなってから寝床に就く」ことがスムーズな入眠への近道です。
11. いつもと違う睡眠には、要注意。
睡眠中の激しいいびきや呼吸停止、手足のぴくつき・むずむず感などは、専門的な治療を要する病気が隠れていることがあるため、注意が必要です。
心配な症状がある場合は医師等に相談しましょう。
12. 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。
寝つけない、熟睡感がない、十分に眠っても日中の眠気が強いことが続くなど、睡眠に問題が生じて、日中の生活に悪い影響があり、自らの工夫だけでは改善しないと感じた時には、早めに専門家に相談することが重要です。
こころの不調に関する相談先
悩みや不安がありなかなか熟睡できない、薬を使っても眠りにつきにくいなどの不調が続く場合は、こちらのページをご参照ください。