県指定:絵画 絹本著色太子講讃孝養の図

聖徳太子絵伝のうち、著名な説話図のみを抽出して一幅に集約したものを「略絵伝」といい、本図は「勝鬘経講讃図」と「孝養図(きょうようず)」を上下に描き、さらに下部に賛文が配され、大きさは縦113.0cm×横55.5cmです。
「勝鬘経講讃図」では、35歳の聖徳太子が奈良橘寺で三日間勝鬘経の講釈を行い、大臣などが説教に耳を傾けています。「孝養図」では、柄香炉を持ち、父用明天皇の病気平癒祈願のため礼盤にの上に立っています。
鎌倉時代以後、とくに浄土教系の宗派の中では太子崇敬の隆盛にともなって聖徳太子の絵伝はもちろん、主要な事蹟の中における聖徳太子の姿を描くものも数多く作られました。太子の勝鬘経講讃図は、兵庫の斑鳩寺(太子町)、三重の西来寺(津市)をはじめとして、各地にその作品が残っています。また、両手で柄香炉(えごうろ)を持った太子像も奈良法隆寺をはじめ数多くあります。この作品もその1つですが、講讃図と孝養図の2図を巧みに1図にまとめたものは珍しく、特徴的です。天正6年(1578)に高田派専修寺の真智から満性寺舜玄に下付したと墨書があり、ほぼその頃制作されたものと推定されます。
- ふりがな
- けんぽんちゃくしょくたいしこうさんきょうようのず
- 指定(種別)
- 愛知県指定文化財(絵画)
- 員数
- 1幅
- 指定年月日
- 昭和32年9月6日
- 所在地
- 岡崎市菅生町字元菅
- 所有者
- 満性寺
- 管理者
- 満性寺
- 時代
- 室町時代
- 参考文献
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- 『新編岡崎市史 第17巻 美術工芸』新編岡崎市史編集委員会、1984年、400ページ
- 『再発見!岡崎の文化財』岡崎市美術博物館、2001年、20ページ
- 『三河念仏の源流 高田専修寺と初期真宗』岡崎市美術博物館、2008年
- 愛知県史編さん委員会編『愛知県史 別編 文化財2 絵画』愛知県、2011年、274ページ
注意:文化財の概要については、新たな発見や再調査により記載内容が変更となる可能性があります。
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